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Irish_whiskey
アイリッシュ・ウイスキー
再び動きはじめた誕生の地
アイリッシュ･ウイスキー生産地のアイルランド島は、ウイスキー誕生の地と考えられている。1171年、イングランドのヘンリー二世の軍隊がこの島に渡ったとき、この地ではアスキボー(〃生命の水〃の意)という蒸留酒が飲まれていたという。この酒がウイスキーの祖先であり、ウイスキー
という言葉もここから生まれたとされている。現在、アイリッシュ･ウイスキーの製法は、少しずつ変貌し始めている。原料は、大麦麦芽、未発芽大麦、ライ麦、小麦など。大麦麦芽は、ふ?りはピート香をつけないが、つける場合も増えてきた。発酵は、大麦麦芽だけを使って、将来モルト･ウイスキーに仕上げる場合と、大麦麦芽に他の原料を一緒に混ぜ、穀物香味のウイスキーにつくり上げていく場合があり、後者のほうが一般的である。蒸留は、単式蒸留器で三回にわたって行われるが、最近は二回で蒸留を終えることもある。三回蒸留の場合は、アルコール度数85度が平均。副生成分による雅味が少なく、スコッチのモルト原酒よりも軽めの蒸留原酒となる。
二回蒸留の場合は、原料穀物由来の香味が残り、コクのある味わいの原酒が生まれる。熟成には、ホワイト･オークの新樽のほか、バーボン、ラム、シェリーなどの古樽も使われる。こうして生まれてきたウイスキーは、総称してアイリッシュ･ストレート･ウイスキーと呼ばれる。製品は、こうしたストレート･ウィスキーをそのまま製品化する場合と、とうもろこし主体のグレーン･スピリッツをブレンドし、軽いタイプに仕上げる場合があり、後者のほうが生産量は多い。蒸留所は、現在三ヵ所。島北部のブッシュミルズ蒸留所。島南部のコーク市近くに1975年に建設されたミドルトン蒸留所。それに、1987年にダンダークで設立されたクーリー蒸留所だ。
前二者はアイリッシュ･ディスティラーズに属し、フランスの。ベルノ･リカール傘下である。これに対し、クーリーは、アイルランド政府の経済拡大政策に沿って、ジョン･ディーリングが四〇〇万ポンドを投じて、独立系として発足させた蒸留所。1989年より蒸留を開始、1992年以降次々と新製品をリリースして第二勢力として躍進中だ
。
ジ･オールド･ブッシュミルズ･ディスティラリ
ー社★明治屋
ブッシュミルズ蒸留所は、北アイ
ルランドのアントリムにある。蒸留
所は、1608年、イングランド王
ジェームズー世から蒸留免許を受け
ており、世界最古のウイスキー蒸留
所という伝統を誇っている。
ブッシュミルズとは、アントリム
郡にある町の名で、"林の中の水車小
屋"の意。なお、現在地で蒸留する
ようになったのは、1784年から。
★
ブッシュミルズ蒸留所では、大麦
麦芽だけで原酒をつくる。蒸留器は
10基。熟成用の樽は、20%がシェリ
ー樽。残りはバーボン用新樽、同じ
く再使用樽、再々使用樽など。それ
らで5～10年熟成させる。
下掲右は、"オリジナル･ブッシュ
ミルズ"が正式名称。モルト原酒を
ヴァッティングしたうえ、コーン原
料のグレーン原酒をブレンド。
ブラック･ブッシュは、モルト原
酒80%を今口む長期熟成品。シェリー
樽香に富み、モルト香味も豊か。
シングル･モルトは、バーボン用
の樽で熟成させたもので、アメリカ
ン･オークの甘やかな香りが魅 力。
ブッシュミルズ40度700�N\2,300
ブラック･ブッシュ43度750�N\ 4,900
ブッシュミルズ･シングル･モルト10年 43度750�N\ 6,900
ジョン･ジエムソン&サン社
★ベルノ･リカール･ジャパン
アイリッシュ･ウイスキーのベス
トセラー･ブランド。ムフではベル
ノ･リカール･グループの主力商品
のひとつで、ミドルトン蒸留所の産。
ジエムソン社は、1780年、ダ
ブリンで設立された。長い間、単式
蒸留器による重厚なウイスキーだけ
を世に送り出してきたが、1974
年、業界に先駆けて、グレーン･ウ
イスキーをブレンドした軽快なウイ
スキーも発売した。下掲右がそのタ
イプのウイスキーで、芳香となめら
かな味が身上。
1780は、創業年を付した自信
作。単式蒸留、シェリー樽熟成の原
酒を75%使用。奥深い香り、甘やか
な口当たり、心温まる後味が特 徴。
ジェムソン40度700�N\ 2,000
ジェムソン178012年40度700�N\ 3,100
ボウ･ストリート･ディスティラリー
★ジャパンインポートシステム
アイリッシュ･ウイスキーのトッ
プ･ブランドであるジェムソンのセ
カンド･ラベル的存在のウイスキー。
発売元は、ジェムソンの子会社だ。
ミドルトン蒸留所の原酒を、同蒸留
所内でライト&マイルドな味わいに
ブレンド、製品化してい る。
クレステッド･テン40度700�Nオープ
ヘネシー社★ジャーディンW&S
コニャックのヘネシー社が、創業
者リチャード･ヘネシーの出身地ア
イルランドで生んだ、ピュア･モル
ト･ウイスキー。ピート処理をしない
麦芽を単式蒸留。麦芽香味をやさし
く残し、繊細でまろやかな味わいに
仕上がっている。ナジエーナとは、
ゲール語の"野鴨"に由来する酒名。
ヘネシー･ナジェーナ40度700�N\11,000
ザ･ミドルトン･ディスティラリー社
★サントリー
ミドルトン蒸留所産の超プレミア
ム･ウイスキー。蒸留所創業以来の
古酒に、バーボン樽で12年以上熟成
の原酒をブレンド。年産1200ケ
ース以内。コクのある風味は、瓶詰
め年号ごとに微妙に差があり、ワイ
ンのように飲み比べる通人もいる。
ミドルトン･ヴェリー･レア40度750�N\28,000
ザ･タラモア･デュー社★サントリー
タラモアとは、アイルランド中部
の町の名。1829年、マイケル･
モロイが創業。のち、ダニエル･E･
ウイリアムスが経営の時代に、自分
の名前の頭文字DEWを添え、"タラ
モアの露"という酒名にした。昔か
らライト派ウイスキーとして有名。
今は各国免税売店で人気の品。
タラモア･デュー40度700�N\2,310
フィッツジェラルド社
★ジャパンインポートシステム
この銘柄は、1950年代にアメ
リカでブームを捲き起こした。それ
以来、アメリカでアイリッシュ･コ
ーヒーをつくるとき、この銘柄を使
うならわしが続いている。現在、ミ
ドルトン蒸留所の原酒を使って、ラ
イト･タイプに仕上げられている。
ダンプィーズ40度700�Nオープン価
コーク･ディスティラリーズ社
★ジャパンインポートシステム
酒名は、18世紀末から19世紀中期
まで名声を誇った、コーク州の蒸留
所名。のち、コーク･ディスティラ
リーズ社がブランドを継承。一時中
断したが、1960年代にミドルト
ン産原酒を使い、復活した。モルト
原酒とグレーン原酒を巧みに配合
。
ヒューイッツ40度700�Nオープン価
フィッツジェラルド社
★ジャパンインポートシステム
マーフィーは、19世紀にコーク･
ディスティラリーズ社を興し、蒸留
業界に雄飛した一家の名。現在も、
アイリッシュ･ウイスキー業界の名
門である。下掲は、ミドルトン蒸留
所で蒸留の10年熟成モルトを50%今日
み、コクのあるプレミアム品。
マーブィーズ40度700�Nオープン価
フィッツジェラルド社
★ジャパンインポートシステム
ポット･スティル蒸留のストレー
ト.ウイスキーを12年以上オーク樽
熟成。ブレンドせずに瓶詰めしたも
の。蒸留はミドルトン蒸留所。豊か
な味わいがしっかり感じとれるウイ
スキーだ。レッドブレストとは、赤
い胸をしたヨーロッパコマドリ。
レッドブレスト12年40度700�Nオープン価
ジ.オールド･ブッシュミルズ･ディスティラリー社
★ジャパンインポートシステム
ブツシュミルズ蒸留所産のブレン
デッド･ウイスキー。同蒸留所は、
ブレンドもの4種、モルト2種を製
品化しており、これはそのひとつ。
主力商品ブッシュミルズの弟分とい
ったところ。コールレーンは、その
名の古い蒸留所名にちなんだ酒名。
コールレーン40度700�Nオープン価
クーリー･ディスティラリー社
★ジャパンインポートシスチム
1987年、アイルランド政府の
国策に沿って、ジョン･ディーリン
グが発足させたクーリー蒸留所の製
品。ここでポット･スティルで蒸留
するモルト原酒は、ピート香をつけ
ている。それを熟成のうえ、樽出し
の強度で瓶詰めしたもの。
カネマラ59･3度700�Nオープン価
ジョン･ロック社
★ジャパンインポートシステム
ロックスという酒名は、19世紀中
葉に盛名を馳せたウイスキー蒸留業
者ジョン･ロックにちなんだもの。
新鋭のクーリー蒸留所が、そのロッ
クの時代そのままに、ポット･ステ
ィル蒸留原酒のみを使い、最近復活
させたシングル･モルト。
ロックス40度700�Nオープン価
A･ミラー社
★ジャパンインポートシスチム
1960年代にいったん消滅し、
新鋭クーリー蒸留所が1994年に
復活させた銘柄。シェリー･カスタ
で熟成させたグレーン･ウイスキー
を使っているので、アタックが甘や
か。そのあとからモルト香味が感じ
られ、全体としてはライト。
ミラーズ･スペシャル･リザーヴ40度700�Nオープン価
ミッチェル日サン社★エイコーン
20世紀初頭、アイルランドのワイ
ン高の間で、ワインの空樽にウイス
キー新酒を購入して詰め、独自に熟
成させて売るのが流行した。ミッチ
ェル社は、唯一銭っているそうした
ワイン商。現在は、ミドルトン蒸留
所のポットスチル原酒を8年熟成。
樽の25%はシェリー樽。
グリーン･スポット40度700�Nオープン価
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