趣味のスポーツ講座
ウインドサーフィン


夏と言えば海。そして、海というステージを自在に操ったスポーツとして脚光を浴びているのが、
ウインドサーフィンです。このウインドサーフィン見た目の華やかさから中高年の方には、
取っつきにくいと思われがち出すが、実情は大違い。 ウインドサーフィンの人口の主流は、
30〜40歳、中には60歳の現役サーファーがいるほど、バンやワゴンで一家そろって乗り付け、
1日遊んだ後には、ファミリーバーベキューなどといった光景も、ちらほら目にします。知れば
知るほど心と体を豊かにしてくれるスポーツ。ウインドサーフィン。さあ、早速レッスンスタート!!

PART.1
風と会話する

LESSON.1


風を見る

ウインドサーフィンを楽しむにあたって、 まず心得ておかねばならないのが、風の見方。
風は通常図(1)のような呼ばれ方をするが、ヨ ットと同じように風の力を利用して進むウイ ンドサーフィンにとって、現在どんな方向に どれくらい強い風が吹いているかを知ることは、基本であると同時に、すべてでもある。
ベテランになると、肉眼では見えない風が、 感覚的にはハッキリ見えてくるという。こ のような自然との対話こそ、ウインドサーフ ィンの本当のだいご味なのだ。

●天気図に注意すべし●
天気図には風向きと風力を示す「
記号がある。必ず目を通しておくこと。

ビューフォート風力階級表
風力階級 メートル
(毎秒)
記号 海上の状態
0 0.0-0.2 鏡のようにおだやかな海面。
1 0.3-1.5 うろこのようなさざ波ができるが、波がしらにあわは立たない。
2 1.6-3.3 小波の小さいもの。波がしらはなめらかに見え、砕けていない。
3 3.4-5.4 小波の大きいもの。波がしらが砕けはじめる。ところどころ白波が現われることがある。
4 5.5-7.9 波の小さいもので長くなる。白波がかなり多くなる。
5 8.0-10.7 波の中ぐらいのも。.白波がたくさん現われる。(しぶきを生ずることもある。)
6 10.8-13.8 波の大きいものができはじめる。いたるところで白くあわだった波がしらの範囲が段と広くなる。
7 13.9-17.1 波はますます大きくなり、波がしらが砕けてできた白いあわが筋をひいて風上'に吹き流される。
8 17.2-20.7 大波のやや小さいもので長さが長くなる。波がしらの端は砕けて水'煙となりはじめる。
9 20.8-24.4 大波。あわは濃い筋をひいて風下に吹き流される。波がしらはくずれ落ち、逆巻きはじめる。



LESSON.2    
 
各部の名称
シンプルであることが、ウインドサーフィ ンの最大の魅力である。風圧と波を利用した "省エネ、マシンのメカニックは、きわめて単 純明快だ。
   
ダガーボード
ボードに装着し、安定性を高める。
 
ブーム
セイル全体を操作する。自動車に例えると、ハンドルとアクセルの役目を同時にこなす。
●ボード
強力な浮力と剛性を兼ね備えている
ユニバーサル・ジョイント
マストとボードをつ
なぐ大切な部分。
360度回転すること
により、自由な推進
力を得られる。
セイル
風を受ける、いわば自然のエンジン。




LESSON.3
出艇  
ウインドサーフィンのボードの重さは、大 きさによって異なるが、ほぼ20kg前後である。
少々重いように感じられるが、風の力を利用 すれば楽に動かせる。出艇の標準スタイルは、 風の力を受けるようにセイルを倒したら、ボ ードとマストを両手で持ち、軽く押しながら 水に入れる(写真(左)。帰航はこの逆のスタイ ルになる


PART.2
ウインドサーフィンの最大の楽しみは、生の自然に直接触れられること。波が浜に当たって砕ける形。
空の色。潮の香り。そして頬をかすめる風のながれ・・・・・今まで何気なく見過ごしていたそれらが、
具体的な姿となって迫ってくるのです。大自然に抱かれながら、時間があることすら忘れ。一生懸命体
を動かす・・・・・。ウインドサーフィンには現代人が失いつつあるピュアーなハートがあるのです。

LESSON.1
セールアップ
ウインドサーフィンのエンジンは、風を
いっぱいにはらむセイル。セイルアップは、
いうならば自動車のキーを回すようなもの
だ。スムーズにできるまで、繰り返し練習
しよう。
セイルを風下側に倒し、マストを体の真ん中
にして立ったら、アップホールライン(セイ
ルについているロープ)を引き寄せる。
体重は少し後方にかけておく。 マストがボードに対して直角になるよう調整
すること。アップボールラインの根元をしっ
かりと持ってセイルを支える。このとき、体
重を後ろにかけすぎて、腰が前にかがまない
よう注意する。


LESSON.2

3ステップ
3ステップとは、
セイリング(海上疾走) に入るまでの3つの基本動作である。この
3ステップを確実に習得して、初めて、安全 なセイリングができるのだ
ステップ1
セイルアップ、の3の 状態から、両手はアッ プボールラインをつか んだまま、後ろ足をダ ガーボードケースの上 ぐらいに移動させる
ステップ2
前足をマストの横に斜 め前を向くように置き、
同時にアップホールラ インを持っている艇の
前側の手を離し、後ろ の手の上からクロスさ
せてブームを持つ。
ステップ3
アップボールラインを 持っている後ろの手を、 先にブームを持ってい た手から肩幅より少し 広くとった位置に置き、 両手でブームを手前に 引き込む。





LESSON.3

方向転換にはタッキングとジャイビング
という2つの技術がある。風下から風上に
向かうのがタッキング"、その逆がジャイビ
ングて"ある。

タッキング
マストを倒しセイルを引く。 セイルは風に流し、バ
ランスをとりながら反
対舷に移動。
セイルを引き、自分の
コースヘコントロール
する。




ジャイビング
マストを後方に倒し、
艇を風下へ向ける。
右手でアップボールラ
インを持ち、左手をブ
ームから離して、素早
くセイルを回転させる


セイルを受け止め、風
を入れる。