天気図を描く際には、天気も重要な因子になる。というのは、高気圧や低気圧、そして前線等には、それに相当する天気を伴っているため、これを参考にすれば、正確な天気図が描けるからである。天気は曇量と降水、その他の現象によってきまる。雲量は雲が全天を覆う割合で、0から10までの11階級に分けて表わす。つまり雲が全くないときは雲量は0、全天を覆っているときは雲量10で、全天の六割を覆っているときは雲量6というのである。そして降水その他の現象がないときには、天気は雲量によって次のようにきまる。 |
●快晴 雲量が0および1のとき。 |
天気図には図のような記号で、いま述べた天気を図の中に記入する。天気図を描くには、各地の気圧の値は重要な要素になる。気圧は1015ミリバールとか980ミリバールというように、だいたい1000ミリバール内外の値だから、千位と百位を省略して、lO15ミリバールならば15、980ミリバールならば80というように算用数字で、地点円の右側上に記入する。気温は摂氏の度数で放送される。 そして地点内の左上にそのままの値を、例えば13度ならば13というように算用数字で記入する。これで放送される陸上や海上の実況の記入要領が分ったが、次には漁業気象によって放送される高気圧や低気圧、それに前線の位買とこれらの進行方向とその速度等も記入する。こうしておくと等圧線を描くときの参考になる。また特定の等圧線がどのようになっているかも放送される。これも記入しておくと大いに参考になる。以上で放送される資料について、その全部説明した。次はもっともむづかしい等圧線の描き方であるが、 これは次号で説明する。 |