●ブランデーについて
ランデーの一族である。ペルーやチリのピスコにも同じ仲間が多い。
  ぶどう以外の果実を原料にしてつくられるブランデーでは、りんごを原料としたカルヴァドスが一大勢力を成している。フランス西北部のノルマンディー地方の特産酒で、蒸留後、樽熟成させて琥珀色になったところで製品化している。
 ぶどう りんご以外のブランデー用果実としては、さくらんぼ、プラム、西洋梨、ベリー類などが、代表的な原料といえよう。これらのブランデーの産地は、西ヨーロッパから東ヨーロッパにかけての広い地域にわたって見出すことができる。
 西ヨーロッパでは樽熟成させず、無色透明のまま製品化する場合が圧倒的に多い。これは果実由来の香味を大切にし、樽香のつくのを避けるためである。こうした無色透明のブランデ は、英語でホワイト・ブランデー、フランス語でアルコール・ブランと総称され、食後酒として愛飲されている。 これに対し東ヨーロッパではプラム、西洋梨、ベリー類などの同じ原料を同じように蒸留しながら、そのあと樽熟成させ、琥珀色になってから製品化することが多い。こうしてっくられる酒は当然、樽香が上乗せされて、ヘビーな味わいになっている。
Brandy
オリジン は"焼いたワイン"  

ブラン ーとは、本来ぶどうを発酵、蒸留した酒につけられた名称であった。しかし、現在では果実を主原料にする蒸留酒すべてについてこの名称が使われている。つまり、狭い意味でのブランデーと、広い意味でのブランデーとの二つの用法があるのだ。
 歴史的に見るならば、まずぶどうを原料としたブランデーが、フランス西南部のコニャック地方でつくられるようになり、十七世紀後半から商業化の時代に入った。これに続いて、そのバリエーションとして、ぶどう以外の果実のブランデーもフランス各地で商品化されるようになったと考えていいだろう。
 ブランデーという名称は、コニャック地方でぶどうをワインにし、さらにそれを蒸留したものを、"ヴァン・ブリュレ Vin brule(ワインを焼いたもの)"と称したことに由来する。それをこの地に取引にやってきたオランダの貿易商人たちが、オランダ語に直訳して"ブランデウェインBrandewijnと称して輸出した。その主要な輸出先はイギリスだったが
、イギリス人たち はこの を縮めて"ブラン デーBran-dy"と呼ぶようになった。だからブランデーの当初の意味は、ワインを蒸留した酒のことだったのである。
 こうしたワイン蒸留型の代表的な例が、フランスでいうならばコニャック、アルマニャック、フレンチ・ブランデー、およびオー・ド・ヴイー・ド・ヴァンなど。また、ドイツ、イタリア、スペイン、東欧、ロシア、アメリカ、日本のブランデーも、このタイプのものが主流である。
  一方、ぶどうからワイン用の果汁を搾ったあとの残りかすを再発酵させて蒸留したものが、いわゆるかすとりブランデーである。フランスでは、オー・ド・ヴィー・ド・マール(略してマールということが多い)、イタリアでは、クラッパと呼んでいる。 フランスのマールは、コニャックなどと同じように樽熟成を経て琥珀色になってから製品化するものが圧倒的に多い。逆にイタリアでつくられるクラッパは、樽熟成させずに無色透明のまま製品化するのが一般的なスタイルである。
  スペインやポルトガル、南米諸国でアグアルディェンテ、バガセイラなどと呼ば ている焼酎に近い感じの蒸留酒も、このかすとりブ



●フランスのブランデー   そして、コント2以上にならないと、コニャックとして売ることはできない。また、☆☆☆はコント2以上を使用したもの、VSOPはコント4以上を使用したもの、XO、EXTRA、NAPOLEONはコント6以上を使用したものに表示することを許している。
  アルマニャックは、南仏ピレネー山脈に近い地域が産地である。原料として使われているのは、コニャック同様にサンデミリオン種が主力となっている。しかし風土、蒸留法、熟成法がやや異なるため、酒もいささか肌合いが違っている。端的にいえばコニャックよりフレッシュな味わいが感じられ、あんずに近い香りをもつものが多い。これに対してコニャックは、全体的にエレガントな風味にまとまっている。
  なお、アルマニャックのNAPOLEON、XOなどの符号については、全国アルマニャック事務局(BNIA)によって、コニャックに準じた基準がもうけられている。
  コニャック、アルマニャックに課せられた条件の枠外でつくられるブランデーは、ふつうフレンチ・ブランデーと総称されている。主として連続式蒸留機を使用し、ライトな風味につくられ、短期熟成で製品化される。
  日本に入ってきているフレンチ・ブランデーは、それにコニャック、アルマニャックを少しブレンドして、味のバランスをとったものが多い。なお、ラベル表示に関する規制はないから、コニャックなどと違いナポレオンとあってもさして古酒ではない。
French Brandy @グランド・シャン。ハーニュ(デリケートな香り、豊かなボディのブランデーを生むが、熟成に年月がかかる)
Aプティツト・シヤン。ハーニュ(@に似るが個性はやや穏和、熟成も比較的早め)
Bボルドリ(コシが強く、豊満な酒を生む。熟成は早いほう)
Cファン・ボア(若々しい感じの軽快な酒を生み、熟成は短期で十分)
Dボン・ボア(酒の風味は薄手。高級品には使わない)
Eボア・ゾルゲィネール(上品さを欠き、並酒のベースになる)

  なお、グランド・シャンパーニュ産とプティツト・シヤンパーニュ産だけをブレンドして、しかも前者の使用比率が五〇%以上のものは、特にフイーヌ・シャンパーニュと表示できる。
  コニャックは、熟成の古い原酒と、若い原酒をブレンドして製品化される。その際、若い原酒の熟成年(コント)によって、☆☆☆とか、VSOPという符号をつけることが多い。一九八三年に全国コニャック事務局(BNIC)では、そういう符号についての基準を次のように規制した。
 コニャ ク原酒は、ぶどう収穫の翌年の三月末日までに蒸留を終わらなければならない。翌四月一日から、樽の原酒はコント0と数えられて、それは翌年の三月末日まで続く。四月一日からは、コント1となり、以降一年ごとに数が繰りあがる。
ブラン ーの王国

フラン は質量ともに世界一のブランデー生産国である。なかでもコニャックとアルマニャックが双壁で、どちらも生産地域、原料ぶどう品種、蒸留法などが一九三五年七月三十日施行のフランス国内法(AOC法)で厳しく規制されている。 ニャックはフランス西南部を流れ、ビスケー湾に注ぐシャラント川沿いの地域が産地。原料ぶどうとして使われているのは、サンデミリオン(この地ではユニ・ブランという)種がほとんどだ。このぶどうでっくるワインは酸が多く、アルコール度が低い。ワインの場合これは弱点に るが、ブランデーにすると長所に変わる。
 というのも、時間がたつと酸はやがて芳香成分に変化する。また、アルコール度数が低いので、たくさんのワインから少量のブランデーしか蒸留できないが、そのかわり、原料ぶどうに由来する香味がぐっと濃縮されて、ブランデーに溶け込むことになる。その結果、芳醇なコニャックが生まれてくることになるのである。
  また、原料ぶどうがどの地区で穫れたかという点も、コニャックの味わいに影響する。法律はコニャック地方を土壌によって六つに区分し、一〇〇%その地区産のコニャックには地区名をつけて売ることを許している。その6地区 とは、




    

【注1】内容に関してのミスや間違いによるトラブル等は責任を負いかねますのでご了承ください。記入ミスやエラーなどありましたらお知らせください。
【注2】値段は一般店頭の希望 小売価格(消費税抜き)です。ブリーズサーファーズの販売値段ではありません、ジッパーによって価格が違うことがあります。
【注3】すべてのテキスト・グラフィック・写真・音声などのデータは 転載、転用禁止です。 ご理解下さい。(著作権者を除く)

(なお、当HPではクリック広告は一切掲載いたしません!ご理解下さい!)


TOP pag